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子供の頃はみんな脱走が大好きでした *大人が読みたい名作絵本*

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どうして子供の頃って、あんなに脱走が好きなんでしょう?
最初に読んだ時の感想は、こうでした。

「ちいさな こねこ」は、こねこがお母さんの側を離れて大冒険に出掛けます。その度に驚いたり、怖い思いをしたり、お母さんの心配をよそに、こねこはやっぱり大冒険に出発します。

子供の時には、どうしてあんな事をしたのかと思う事ばかりです。
お母さんやお父さんに内緒で秘密基地を作ったり、押し入れの中にお菓子を持ち込んだり、細い路地を探検したり、その度に怒られても、また冒険に出かけてしまうんですよね。

「ちいさな こねこ」は、冒険していた頃のドキドキやワクワクを思い出させてくれる絵本です。

そして、もう一つの主人公はお母さんです。

こねこが冒険に出かけた後のお母さんは、どれだけこねこの事を心配した事でしょう。こねこが危ない目にあっているのではないか、もしかしたら泣いているのではないかと、きっと落ち着かなかった事でしょう。でも、その姿はきっとかつての自分のお母さんと同じかもしれません。

私達が冒険に出掛けている時に、お母さんやお父さんはどれだけ心配した事でしょう。どれだけあちこち探した事でしょう。

この絵本を読みながら、当時の自分の姿を、そしてお母さんやお父さんの姿を見たような気がしました。
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冒険から戻って怒られて泣いた記憶も、きっと心配していたからなんだという事がわかります。
微笑ましい絵と文章の中に、親の深い愛情が隠されていると、私は思うんです。
時には絵本を開きながら、幼い頃を思い出すのも良いのではないでしょうか?

子供の時には、みんなこうやって大冒険をして、怒られて、そして大人になっていくのです。
怖いもの知らずの可愛いこねこと、お母さん猫の愛情が詰まった絵本は、いくつになっても親子の愛情が大切だという事を教えてくれる名作絵本です。
読み終わった後には、幼い頃のアルバムを眺めたくなるような、そんな不思議な魅力が、この絵本にはあると思います。

引用:ちいさな ねこ
作:石井桃子
絵:横内襄
出版元:福音館書店

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