どんなにあくたれられても、それでも猫のことが大好きな女の子とそれに甘える猫のラルフ。
あくたれ過ぎてとうとうサーカスの置きざりにされてしまう、というような話です。
この絵本を読むと自分の娘と重なってどんどん絵本の世界に引き込まれていきました。
絵が上手すぎず、ちょっと絵が上手に描ける小学生が書いたかのような作風も親近感がわき、様々な場面で悪たれるラルフの悪い顔やサーカスの動物の表情に思わず笑ってしまいます。
絵本でこんなにニヤニヤと笑ってしまったのは初めてです。
あくたれだけれど数々のいたずらが面白く、初めはこんな猫嫌だなと思っていたのに次第に可愛く思えてきてなんとも不思議な気持ちになります。
自由すぎる、子供らしい姿が自分の子どもと重なり、読み聞かせをしたときに娘はとても不安な顔をしていました。
いたずらをするとラルフのようにサーカスのような場所に置いて行かれると思ったのでしょうか。
本当に娘が理解してくれたかは分かりませんが、やんちゃをしても家族が周りにいてくれることが幸せであることを少しでも感じてくれていたらいいなと思っています。
本当にあくたれなのですが、なぜかラルフのことを憎めないなと思っていてなぜこんなに愛情にあふれているのだろうと考えてみると、この本の内容は子育てと一緒なんだなと解釈できました。
読むと子育てをできている幸せを感じることができます。
子育てがしんどくて辛いなと思っているときに読んだので、この本に救われました。
子供の頃にも読みましたが、大人になってから読むとよりいっそう飼い主の愛情の深さが心にしみます。
いたずらをする子供にも、それに困っている親にもお勧めの本です。子育てにとって大切な愛情について改めて考えさせられる本ですよ。
引用:あくたれラルフ・作者名 ジャック・ガントス・出版社 童話館出版