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どうして雪が降るとこんなにワクワクするんでしょう。
冬の寒い朝にカーテンを開けた瞬間。世界は一夜にして変わってしまうなんて、まるで魔法のようですよね。
まるで、「ゆきのひ」のピーターと嬉しさを共有しているような気持ちになって嬉しくなります。
雪はいろいろな表情を見せてくれます。ふわふわと降ってきたかと思えば、風と共に激しく降る時もあります。
優しさと厳しさをあわせ持つ雪は空からの贈り物のようです。
「ゆきのひ」は、子供の頃に感じていた雪へのワクワク感を思い出させてくれます。
わざと雪が積もっている場所を歩いたり、手のひら一杯に降る雪を集めようとしたり、子供の頃は白い雪が綿飴のように見えたり、暖かそうなお布団に見えたりしました。
この絵本の魅力は、貼り絵で表現されているという所です。
ふわふわとした雪を描くのは、とても難しい事だと思うのです。
でも、作者のエズラ・ジャック・キーツさんは、とても上手に表現されていると思います。
ページを開く度に、まるで本当に雪が積もっているように見えますし、触れたら冷たいのではないかという錯覚にもなります。
雪の匂いを嗅いだ事はありますか?透き通るような、不思議な匂いがするんです。
そして、この「ゆきのひ」はその匂いすらするような気がするんです。
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大人になると、雪を見るとワクワクする回数が減ってしまいます。
子供の時には、冷たさなんて気にしないで、あんなに遊んだのに、大人になると雪が降った時のワクワク感と共に、雪投げの事や、寒さの事も考えてしまうのです。
「ゆきのひ」は、幼かった頃。まだ、雪を魔法のように思っていた頃に戻してくれるような気がするんです。
雪は、毎日様々な姿に形を変えていきます。
空から静かに降ったり、屋根や木々に積もったり、氷になってしまったり。
この絵本は、雪に対する好奇心を思い出させてくれる、まさに名作といえる作品です。
絵本を読む度に、純粋な気持ちで雪を見ていた日々を思い出させてくれます。
引用:ゆきのひ
作:エズラ・ジャック・キーツ
訳:木島始
出版元:偕成社