春菊を育てる際のコツについて

春菊はキク科シュンギク属に分類される植物で、春に花を咲かせて葉の形がキクに似ていることから春菊と呼ばれています。春菊は独特の香りが冬の鍋物に欠かせない食材となっている他、生でサラダに使われたり天麩羅のネタとしても重宝されています。今回は春菊の育て方のコツについて紹介します。

春菊は地中海沿岸地方原産でヨーロッパでは主に観賞用とされていました。それが宋の時代の中国に伝わると食用となって、日本には室町時代に伝わりました。春菊は葉の切れ込みの大きさによって小葉・中葉・大葉に分けられており、主に栽培されているのは中葉となります。

・土作り
春菊を育てる際の畑の準備としては、秋まきでは栽培期間が長くなるので元肥を多めに入れるか、もしくは緩効性肥料を使用します。そして、種まきの2週間以上前頃から苦土石灰をまいて耕して、1週間前頃になると堆肥と元肥をまいてよく耕して畝を作るようにします。また、発芽をよくするために畝の表面から5cm位の深さまでの石やゴロ土を取り除くようにして、畝面全体を平らにしておきましょう。
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・種まき
種まきでは畑に溝を作ってスジまきをします。その際に春菊は発芽率が50%前後と低いので厚めに種をまいて、発芽には光が必要となるので土は薄く種が見える程度にして下さい。
また、種まき後は乾燥防止に切り藁を被せておくと良いでしょう。

・間引き
発芽を始めると込み合った場所を順次間引きし、本葉が5〜6枚になるまでに株間が5〜6cmとなるようにします。株ごと収穫する品種の場合には間引きは終了となりますが、摘み取り型の品種の場合には間引きしながら収穫し、最終的には株間が15cm位になるようにします。

・追肥
秋まきした場合には生育期間が長くなるので、本葉が5〜6枚となったタイミングで化成肥料を条間に少量施します。

・収穫
春菊の収穫方法は株張り種と摘み取り種で異なります。株張り種は草丈が20cm前後となったタイミングで根ごと引き抜いて収穫をしますが、摘み取り種では草丈が25cm前後となったタイミングで本葉を4〜5枚程度を残して摘み取ります。すると、今度はわき芽を伸ばして成長するので、再び25cm前後になると本葉を2〜3枚程度を残して摘み取ります。

基本的に春菊は病害虫の発生が少なく育て易い野菜となっていますが、べと病、炭そ病が湿度が高い時に発生しやすいので水はけを良くして、出来るだけ早く薬剤散布で防ぐようにしてください。

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