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「もしも」の世界を旅する大切さ *大人が読みたい名作絵本*

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子供の頃は、「もしも」の世界が大好きでした。
「もしもかんな事があったら?」、「もしも、こんなお菓子があったら?」など、大人が聞いたら笑い出してしまうような事をいろいろと考えていました。

映画の中の世界に入り込んだり、絵本の世界を旅したり、「もしも」の世界は無限大です。

「ある げつようびの あさ」の男の子のように、私達も子供の頃には、いつもの世界と空想の世界を自由に行ったり来たり出来たのです。
この絵本を読んでいると、「もしも」の世界を思い出します。何でもない普通の日常を、特別な日に変えてくれるのです。
何でもない自分が、魔法使いになったような、そんな気持ちになれるのです。

名作と呼ばれる絵本は、いつもの日常がテーマに選ばれる事がとても多いです。
それは、何でもない日常こそ「特別な日」だという事を知っているからなんです。

子供の頃には、きっと無意識に知っていたのだと思います。
この絵本は、男の子が思い描く世界です。でも、男の子が寂しそうな子に感じるのは私だけでしょうか?
思い描く世界は楽しそうなのに、男の子はどこか孤独に感じてしまうのです。
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タイトルの「げつようび」に、その秘密があるような気がするんです。
子供の頃は、日曜日が待ちどおしかったです。だって、日曜日は学校に行かなくても良いし、朝早く起きる事もありません。
それに、遊園地にも行けるのです。でも、日曜日の夜は少し寂しかったです。
月曜日は学校に行かなくてはいけないからです。朝も早く起きなくてはいけないし、遊園地にも行けません。

だから、月曜日の朝はまるで魔法が解けてしまったかのような気持ちになってしまうのです。
だから、男の子も寂しいのではないかと思ってしまうんです。

きっと日曜日にはとても面白い事があったのでしょう。だから、げつようびは男の子にとっては空想の世界に旅する日だったのかもしれません。
私達も、そうやって旅をしてきたのかもしれません。それを思い出させてくれる絵本だと思います。

引用:ある げつようびの あさ
作:ユリ・シュルヴィッツ
訳:谷川俊太郎
出版元:徳間書店

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