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溢れるのは食べ物だけではなかった *大人が読みたい名作絵本*

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もしも無限に食べ物が溢れるなべがあったなら、どれだけ良いだろう。
誰もが考えた事のある夢を、この絵本が叶えてくれました。

お母さんと二人暮らしの女の子。毎日の食べるものにさえ困り、森の中で食べ物を探していました。
そこに現れたおばあさんは、食べ物が出てくるまほうのなべを女の子に渡します。
「にえろ、ちいさななべよ、にえろ」と唱えれば、不思議な事にオートミールが一杯になります。
「とまれ、ちいさななべよ、とまれ」と言えば、なべは止まります。

ある日、お母さんは止める呪文を忘れてしまった為に、オートミールが村中に溢れてしまいます。
とてもシンプルな内容なのに、なぜか惹かれてしまうんです。

物語の中で、お母さんは止める呪文を忘れてしまうのですが、忘れた為に村は幸せに包まれるんです。
洪水のように溢れるオートミール。このオートミールのおかげで、たくさんの人々が救われます。人間にとって一番大切なのは、宝石やお金ではなく食べ物なんだという事を、ユニークなアイデアで教えてくれているんだと思います。

村中に溢れたオートミールの海を泳ぎながら、村人のなんて幸せそうな事。すくっては食べ、すくっては食べという一文が、どれだけオートミールかあるのだろうと考えさせられます。

そして、溢れたのはオートミールだけではなかったと思うんです。
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もしも、あのお母さんがわざと止めなかったとしたら?村中の人々を助けたくて、わざと言わなかったら?
溢れ出したのは、オートミールだけではなかったのかもしれません。優しさや思いやりが溢れたら、きっとこんな感じなのかな。と、思いました。
そして、こうなる事こそ、なべをくれたおばあさんの願いだったら?

いろんな優しさで出来ているこの絵本は、まさに名作だと思います。

それに、一度で良いからオートミールの海を泳いでみたいと思ってしまいました。

温かな色合いのイラストと、おばあさんや女の子、そして女の子のお母さんの優しさが詰まったこの絵本は、とても大好きな一冊です。
引用:まほうのなべ
作・絵:ポール・ガルドン
訳:晴海耕平
出版元:童話館出版

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