NO IMAGE

大切なものはスグそばにあるよ、ふたごのかいぞく *大人が読みたい名作絵本*

スポンサーリンク



天才画家といわれたウィリアム・ニコルソンはイギリスの画家です。大人になってフランスのパリに渡り、義理の弟と一緒にポスター制作などのお仕事をおこなうようになります。結婚してからは子どものために、年を取ってからは自分の孫のために絵本を書くようになったというウィリアム・ニコルソン。シュールでありながら、どことなく家族目線の温かいタッチは観ていてほのぼのとしてきます。

そんなウィリアム・ニコルソンの名作絵本と呼ばれるのがふたごのかいぞく。海賊と書いてありますが、イラストを見る限りは小さな小人がふたり?イタズラばかりする小さな海賊は、主人公でもある女の子の優しい相棒として活躍してくれます。ストーリーの途中で海賊は行方不明になるという怪しい展開も織り交ぜられているものの、最後は女の子のもとに戻ってくる…なんとも起承転結の激しいワクワクする物語です。

小さなお子さんが流し読みするのはもちろん、大人目線でもじっくり楽しめるのがふたごの海賊の良いところです。大切にしているものは一度手を離れたとしても、また再び戻ってくる…そんな普遍的なメッセージも読み解くことができます。
スポンサーリンク



いつかは親の手を離れていく子ども。親にとって子どもは一生子どもです。子育てが超大変な時期は「1人っきりになりたい」と願うけれども、いざ手元を離れて1人になると「1人って寂しい」と感じたりもします。いまの現状に足りないもの・無いものを欲しいと思い、いざ満ち足りてしまうと今度はそれがストレスの素になってしまう。思わず自分自身のいけないところ、反省すべきところを考えさせられたお話でした。

もし会社や今の生活に不平不満を感じている方がいるとするなら、お遊び気分でこの絵本を読んで欲しいと思います。大切なものって目には見えないけれども、意外に身近なところで寄り道していたり、昼寝していたりするものなのですから…。

『引用:{絵本名} 作:ウィリアム・ニコルソン 絵:ウィリアム・ニコルソン 出版社:復刊ドットコム』

スポンサーリンク
>