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小さな豚の愛くるしい女の子、それがオリビアです。オリビアはアニメ化もされているため、日本でも人気のキャラクターとして愛されています。一度はどこかで目にしたことがある…そんな思いを抱く方も多いのではないでしょうか。
作家でもあるイアン・ファルコナーさんはかなりのイケメン作家。ニューヨーカーなどのオシャレ雑誌の表紙をデザインした経歴もあり、各界で大活躍している売れっ子です。オリビアなどの絵本を手掛けるかたわら、ロシアの老舗バレエ団のドレスや舞台装置のプロデュースもおこなうなど、その活動の幅は無限です。
そんな作者イアン・ファルコナーが描くオリビアには、とにかく元気で明るい豚の女のコが描かれています。朝起きてから夜眠るまで、お昼寝ゼロで全力で駆け抜けます。オリビアにとって毎日の1分1秒は二度と通り過ぎることのない貴重な時間。まばたきしているのもモッタイないと感じるくらい、真剣に丁寧にその日その日を生きています。
いっけんどこにでもある、ありふれた絵本なのですが時を超えても名作と言われるのには由縁があります。お子さんだけではなく、大人にこそ読んで欲しい大切なセオリーも込められているからです。絵本の中には、オリビアを温かい目で見つめる家族たちも大切に描かれています。一生懸命がんばってるオリビアに対して母は「あいしているからね」と言葉を伝えています。
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私たちの社会で頑張っている人に対して「愛しているよ」とは、なかなか言えないものです。ブラック企業で体だけではなく心までヘトヘトになって頑張っている人たちも多い世の中、そんな人たちに対して社会は辛らつです。「会社を選んだのはあなた」「嫌ならやめればいい」けれども現実的には、そう簡単にやめることのできない大人の事情もあります。
絵本の中では頑張っているオリビアに、無償の愛をそそぎつづける大人の姿も描かれています。がんばらなくていいよ、ただそこにいるだけでイイ。そんな涙の出るようなメッセージも絵本の裏に込められているのではないでしょうか。疲れた大人のハートにささる、素晴らしい物語です。
『引用:{絵本名} 作:イアン・ファルコナー 絵:イアン・ファルコナー 出版社:ほるぷ出版』