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読んで・作って・食べておいしい!「しろくまちゃんのほっとけーき」 *大人が読みたい名作絵本*

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読書をしている時、食べ物の描写があると思わず「お腹減ったな~…」と感じてしまう事はありませんか?児童文学においてもおいしそうな表現はよく出てきますが、特に絵本の場合だとイメージがダイレクトなぶん、おいしそう度も相当にアップしますね。むしろ、お腹が空いた時にこそ読むべき名作絵本をあげるなら、「しろくまちゃんのほっとけーき」。これで決まりでしょう!

しろくまちゃんはお母さんと、おやつのほっとけーきを作ります。簡単なようでいてなかなか難しいほっとけーき、うまくふっくら出来上がるのでしょうか?

わかやまけん先生のこぐまちゃんシリーズは、赤ちゃんやごく小さな幼児の初めて絵本として不動の地位を誇っていますが、大人が読んでもなかなかクールなグラフィック、すっきりとしたイラストが目を喜ばせてくれる逸品です。

本作「しろくまちゃんのほっとけーき」は、こぐまちゃんのご近所友達であり、ヒロイン的存在のしろくまちゃんが主人公ですが、ホットケーキを手作りする際の工程が順序良く並べてあり、シンプルなレシピに沿って「ものを料理する(+そして食べる!)」ことへの興味を、最大限に引き立てるような構成に仕上がっています。

よく見れば、ホットケーキミックスを使わない「本格派」(?)の作り方。一番の難関である焼き方の所は、幼児も大人も一番注目してしまう山場の一つですが、生地がどんな風になったらいいのか、うまい焼き方を実にわかりやすく説明しているあたりが優れものです。
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グラフィックの愛らしさもあり、本作を基調としたキャラクターグッズやお菓子調理器具も発売されているほどです。ページをめくるごとに高まるホットケーキへの期待やわくわく感は、料理の好きな人なら特に、いつまでも大切にしたい気持ちですね。

ところで本作、しろくまちゃんのミステリアスな一面も健在です。お料理中はオレンジ、食べる時はグリーン、お皿を洗う際にはブルー…と、3回もエプロンが変わっているのは何故でしょう?

エプロンファッションにこだわりたい年頃なのか、あるいは各行動ごとに専用のエプロンが決まっているのでしょうか。お母さんやこぐまちゃんも随時おそろいのエプロンをしている点を見る限り、やはりエプロンにこだわりのある家庭なのかもしれませんね。

『引用:しろくまちゃんのほっとけーき 作・絵:わかやまけん 出版社:こぐま社』

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