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子供の時には、動物や鳥と会話が出来たような気がする。
「まり―ちゃんとひつじ」を読んでいると、ついついそんな事を考えてしまいます。
まり―ちやんは、もしかしたら孤独な少女だったのかもしれない。
だから、ぱたぽんといつもお喋りしていたのかもしれない。
子供の時には、不思議とどんな物とも会話が出来たような気がします。動物や花、そして大切にしているぬいぐるみ。
どうして大人になると会話が出来なくなってしまうのでしょう?
そもそも、会話をしようとしていたでしょうか?
子供の時は、実はみんな孤独なのかもしれません。一番初めに出来たお友達は、もしかしたら動物だったかもしれません。
大人になると、孤独を感じるという人も多いです。でも、子供の時には孤独という言葉じたい知りませんでした。
子供の時に一人でいる時には、全てがお友達だったのかもしれません。そんな様子を、大人が見たら「空想癖」のある子供と、単純に考えるのかもしれませんが、そう思う
大人も、かつては空想の世界でお友達を作っていたのです。
大人になると孤独を感じてしまうのは、幼い頃は簡単に空想の世界へ行けたのに、大人になると簡単には行けないからかもしれません。
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「まり―ちゃんとひつじ」を読んで、もう一度幼い頃を思い出すのも、とても良い事かもしれません。
名作といわれる絵本は、簡単に空想の世界へと誘ってくれます。
自然と忘れてしまう、穏やかで優しい時間を、もう一度取り戻す為の通行切符なのかもしれません。
読み終えた後には、とても日向ぼっこがしたい気分になります。
どうして、幼い時はあれだけ長く感じた時間が、忙しなくなってしまうのでしょう?
時には、時計などは外して、ゆっくりのんびり過ごす事も大切だと気付かせてくれる作品だと思います。
そして、人は決して孤独ではないんだという事に気が付くと思います。見回せば、自分があらゆる物に囲まれて生きているんだという事に気が付くからです。
引用:まりーちゃんとひつじ
作・絵:フランソワーズ
訳:与田凖一
出版元:岩波書店