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1匹ののねずみが冬のために集めたものとは -大人が読みたい名作絵本-

「スイミー」でおなじみのレオ=レオニの名作「フレデリック -のねずみの はなし-」は大人が読んでも楽しめる絵本になっています。

5匹ののねずみのうち1匹だけまぶたが下がりねぼけたような顔をしているのがフレデリック。

みんなが冬のために食べ物やわらを集めているのに1匹だけ働こうとしません。

その理由は?というのがおおまかなあらすじです。

 

この絵本はすべてひらがなで書かれており、文節と文節の間があいているのが特徴です。
ゆっくりと読んで欲しいから?
こどもの想像力のスピードに合わせるため?
色んな解釈ができます。

谷川俊太郎さんはどんな効果を狙ったのでしょうか。
私には素朴なのねずみたちが話す言葉をそのまま訳しているように感じられました。
例えば「へって いった」は「減っていった」よりもずっとのねずみたちが追い詰められているように感じられます。
漢字がないと言葉を理解するのにこんなにも時間がかかるものかと思いました。

想像力を鍛えるためにはたくさん本を読み聞かせましょうというのも納得できます。

「スイミー」でおなじみのレオ=レオニの名作「フレデリックーのねずみの はなしー」は大人が読んでも楽しめる絵本になっています。

5匹ののねずみのうち1匹だけまぶたが下がりねぼけたような顔をしているのがフレデリック。みんなが冬のために食べ物やわらを集めているのに1匹だけ働こうとしません。その理由は?というのがおおまかなあらすじです。

前半のあらすじは「アリとキリギリス」によく似ています。
みんながせっせと働いているのに言い訳をして働かないフレデリックにこの後どんなことが起きるのだろうかと読み進めましたが、そんな教訓めいたことはこのお話には出てきません。

働かなかったフレデリックと冬を一緒に過ごし、食べ物を分け与えるほかののねずみたち。えらいです。
それに大してお礼をいう描写はありませんが実際はどうだったのでしょう。

フレデリックはお返しにみんなにあげたのは「想像力」でした。
なんにもなくなってしまったときに残されるのは心の豊かさということでしょうか。
最後にフレデリックの読み上げた素敵な「詩」は四匹ののねずみたちへの「感謝」ともとれます。

生き残るためにはどちらも必要。

労働だって娯楽だって生きて行くためには欠かせないものだという風に解釈しました。
働く大人たちへのメッセージともとれますよね。

 

『引用:フレデリック -のねずみの はなし- 作:レオ=レオニ 絵:レオ=レオニ 訳:谷川俊太郎 出版社:好学社』フレデリック - のねずみの はなし -レオ=レオニ

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