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日本では少子高齢化が大きな問題となっており、これに伴って企業が人材を確保する事が難しくなっている事が顕在化しています。若者には大企業指向がある中で、ベンチャー企業や中小企業にとっては、益々優秀な人材確保が困難な状況となっているのです。
こうした背景の中で、少しでも優秀な人材を確保する方法と、確保した人材が自社に定着してもらうためのポイントについて、本記事では少し考えたいと思います。
大学の新卒者は、会社訪問を経て、何度かの面接で採用すると言うのが一般的です。しかしベンチャー企業や中小企業は、新卒者の求人をしても、中々会社訪問に来る人も少なく、面接に来る若者も非常に限られており、これが今後益々ひどくなると予測されるのです。
こうした課題を少しでも改善する方法として、商工会議所の会員企業となる事と、商工会議者や自治体や民間企業が開催する就職フェアーに積極的に参加する事がお勧めです。
まず、商工会議者の会員になるメリットは、大学によっては就職活動の指導として、大企業のみではなく特徴ある地元の中堅・中小企業を視野に入れて活動する事を指導しているケースが少なくないのです。
こうした指導を受け、商工会議所に相談に行く若者も多くなっているのです。昔に比べて、最近の若者は世界に羽ばたくよりも地元で働きたいと考える人が増えているのです。
若者から相談があった場合、当然商工会議所は会員企業を紹介する事となるので、会員企業となっているのがベターなのです。
また中小企業は、企業内容が知られていないため、自社を知ってもらう事が重要であり、就職フェア等はこうした貴重な機会であり、積極的に参加する必要があると言えます。
学生はベンチャー企業や中小企業に個別に足を運んで会社訪問する事はなくても、こうしたフェアーには足を運ぶ事が多いのです。
どんなに将来性があるベンチャーや中小企業でも、知られる事がなければ若者の就職先としての選択肢には上がりません。まず知ってもらうと共に、興味を持った学生で、これはと言う人材に出会えば、積極的に確保するアプローチをそこから始めるべきと言えます。
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こうした工夫で優秀な人材を確保しても、定着する事無くすぐに転職されては意味がありません。そのために、若者が定着する会社の仕組みの見直し等が必要な事もあります。
大卒の30%が3年以内に転職すると言う時代です。やはり確保した人材がしっかりと定着し、戦力となってもらう必要があるのです。
そのために、給与を引き上げれば良いと思われがちですが、それ以上に大切なポイントがあります。大卒等でベンチャーや中小企業に就職した人が、どんな不安を持っている可能性が高いかを考えると、その答えが給与等の待遇だけでない事が分かるはずです。
ベンチャーや中小企業に抱く不安としては、将来に対する不安です。しかもこの不安には、会社が将来倒産したりしないのか、発展するのかと言った会社に対する不安と、この会社に長く勤めていたとすれば、自分の将来はそんな姿になるのかと言った個人の将来の両面です。
従って、就職活動時のみならず、社員に対して会社の経営状況をある程度開示し、それと共に経営者が将来ビジョンをしっかりと語り続ける事が重要です。
また各個人が、その会社の中で将来的にどんな姿になるのかを描きやすくするために、一般社員の階層ランクを設定し、主任や課長級や部長級への昇格に向けた制度を明確化し、それと各個人の育成計画をしっかりと連動させる事が大切です。
例えば、入社3年目の君は現在は一般社員の2ランク目だけれど、目安年次から次年度は3ランクへ上がる事に挑戦すべきであり、その為に今年度はどんな事に挑戦し、スキルアップをいかに図るべきかを上司と面接し、これを共有化すると言った仕組み作りが必要です。
こうする事で、会社や自分の将来に対する不安を取り除き、不安なく仕事に取り組めるようにする事が非常に重要なのです。年功序列ではなく、完全実力主義だと称して、単に社員にハッパだけを掛ける様では、ブラック企業の烙印を押され、若者は去ってしまうと考えるべきです。