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最近、大手の家電メーカーでは取り組む事が難しい特徴あるデザインや機能の小物家電を生産販売する人気のメーカーが出現しています。
しかしIT系のソフト中心の企業を起業するのに比べて、メーカーとなると敷居が高く感じるのではないでしょうか?工学部の電気・電子系の学科で学び、自分にもアイディアはあるものの、やはりいきなりメーカーを起業するのは無理だと諦める若者も少なくないでしょう。
メーカーとなると、自分がデザインや設計をできても、部材の収集や生産や販売など、多岐に渡る知識と準備が必要で、その大変さに断念するのが常と言えるでしょう。
こうした若者が小物家電のメーカーを起業する方法について、いくつかのアイディアを提供したいと思います。世の中の仕組みを熟知し、経験者の助けを得れば、決してあきらめる必要はないのです。
まず設計とデザインは自分の得意分野で、それを活かして起業する事を前提に、メーカーとしての流れに沿って、手段を上げたいと思います。
まず商品コンセプト、コストデザインを描きます。その上で、そのコストデザインを具現化する部材の収集と生産手段を考える事になります。
この時、自社で部材の収集や生産を考えるのではなく、生産受託してくれる専門メーカーとタッグを組む事を考えると良いでしょう。
元々プリント基板を生産していたメーカーが、付加価値を高めるためにプリント基板の設計生産から、電子部品の収集・組み立てまで事業を拡大している会社が増えているのです。
こうしたメーカーとタッグを組み、自社はファブレスメーカーとして起業するのです。電子機器を組み立てるメーカーは海外にも多数ありますが、起業当初はコストの安さよりも、意思疎通が十分に図れる国内の生産受託会社を利用するのがお勧めです。
ハウジングの成形品等は電子機器受託会社で行っていない事もありますが、その受託会社の伝手で見つけても良いですし、独自に中堅の成形メーカーにアプローチするのも良いでしょう。
成形メーカーで生産してもらったハウジングを電子機器組立受託会社に支給する形で、最終の組み立てまで行ってもらう事も可能でしょう。
またこの完成組立と検査のみ、自社でパートを集め、自分が指導して行う方法も可能でしょう。この程度の工場機能なら小さな貸工場や倉庫を活用する事で確立する事が可能でしょう。
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こうして生産した独創的で特徴あるデザインや機能の小物家電は、電器店に置いてもらうのではなく、最初はネット通販とバラエティーショップやコンセプトショップに置いてもらうのが良いでしょう。
少量生産からスタートし、無名のメーカーなのですから電器店に持ち込んでも置いてもらう事は無理だと考えて、販売ルートの開発をすべきです。
実際には、商品企画段階でプレゼンして商品を置いてくれる店を確保し、試作品の段階で、その店と詳細な詰めの交渉を行って置く事が重要です。
こうした小さなメーカーであっても、メーカーとしての一連の業務を準備する事が必要で、経験者にとっては、その流れは当たり前の事ですが、若い起業家にはその経験がない事もネックと言えます。
これを解決する方法として、大手家電メーカーをリタイアした技術者をアドバイザーとして雇用すると良いでしょう。
メーカーの技術者は、企画から生産、販売まで何らかの形で関わっており、アドバイスを得るには最適なのです。しかも、自分の経験を活かせる場があることに喜びを感じ、給与がそれほどでなくても熱心に仕事に取り組んでくれるはずです。
また同年代の若い人とは違って、会社が大きくなる過程で、権力争い的な問題が生じる事もありません。
ものづくりに魅力を感じ、小さくても独創性のあるメーカーを始めたいと考える時の障害は、国内の電子機器組立受託会社を活用し、大手電機メーカーをリタイアした技術者をアドバイザーとして迎える事で、思いの外容易に乗り越える事が出来るのです。
メーカーの起業に果敢に挑戦し、将来の日本のものづくりを支えてくれる人材の出現を願うばかりです。